鬼才、園子温監督の演出で長谷川博己が大暴走!? 狂気と笑いが渦巻く怒涛のエンタメ作

2015年4月14日

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今週オススメする注目の邦画は「地獄でなぜ悪い」。監督は、5月から「新宿スワン」「ラブ&ピース」「リアル鬼ごっこ」と3カ月連続で公開作が控える園子温。作品数が多いだけではなく、1本1本に込められた熱量も並大抵じゃありません。中でも「地獄でなぜ悪い」は、監督が得意とするエロとバイオレンス、そしてギャグが最高密度で詰まった完全無欠のエンタテインメント作なんです。

まず特筆すべきは、監督が20年前に書いた脚本がもとになっているという破天荒なストーリー。ヤクザの組長が、娘を主演にした映画の製作を画策。成り行きで監督を任された青年は大道具から照明、小道具、音声にいたるまで“オールヤクザ”のスタッフに囲まれ途方に暮れてしまいます。そこへ映画監督を夢見る平田という男が現れて、映画の撮影を手伝うことになる……というお話です。

國村隼、堤真一、星野源、二階堂ふみと多彩なキャストが顔をそろえていますが、もっとも振り切った演技を魅せてくれるのは平田に扮する長谷川博己。すがすがしいほどに映画バカ街道を突き進む青年を、かつてないテンションで演じています。

映画の終盤では、「ヤクザの抗争をそのまま撮って映画化しよう」と全力で止めに入りたくなるような企画を自信満々で押し通す平田。恐るべきプレゼン力です。血しぶきが舞う中でカメラを回し続けるエキセントリックな長谷川博己、そしてフィクションとノンフィクションの狭間をいく衝撃のラストカットをお見逃しなく。(編集部)



監督:園子温 出演:國村隼、堤真一、星野源、二階堂ふみ、長谷川博己、友近

あらすじ:ヤクザの武藤は、獄中にいる妻の夢を叶えるため、娘のミツコを主演にした映画を撮ろうと決意。ミツコに紹介された青年、公次を監督に抜擢する。撮影を拒否すれば殺されるという窮地に立たされた公次は、その場から逃げ出してしまうが……。