「dele」山田孝之×菅田将暉インタビュー


「dele」山田孝之×菅田将暉インタビュー


「dele」山田孝之 菅田将暉インタビュー

取材・文 / 映画ナタリー編集部

山田孝之と菅田将暉が共演する連続ドラマ「dele」が7月よりテレビ朝日系にてオンエアとなる。本ドラマは、死後に不都合なデジタル記録をすべて抹消する仕事を請け負う坂上圭司と真柴祐太郎の姿を描いたバディもの。原因不明の難病で下半身の麻痺が進行し、車椅子で生活を送るプログラマー圭司を山田、想像のつかない過去を隠し持つ祐太郎を菅田が演じた。

映画「何者」「闇金ウシジマくん Part2」などで顔を合わせてはいるが、“ガッツリ”共演するのは今回が初めての山田と菅田。「dele」の伏線として開設された共同SNSアカウントや、改めて撮影をともにして感じた互いの印象について話を聞いた。また、彼らは自身が死んだあとに残される情報をどう考えているのか? 2人の胸中に迫っていく。

山田孝之(ヤマダタカユキ)
1983年10月20日生まれ、鹿児島県出身。1999年放送のドラマ「サイコメトラーEIJI2」で俳優デビュー。「闇金ウシジマくん」「凶悪」「バクマン。」「何者」などに出演しており、佐藤健や荒川良々との共演作「ハード・コア」の公開を2018年に控える。映画、テレビで活躍する一方、Webサービス「mirroRliar(ミラーライアー)」に賛同するなど若手俳優の発掘にも従事。阿部進之介の長編映画初主演作で、今後公開予定の「デイアンドナイト」ではプロデューサーを務める。
 

菅田将暉(スダマサキ)
1993年2月21日生まれ、大阪府出身。2013年に「共喰い」で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、「何者」「帝一の國」「銀魂」「火花」などに出演してきた。ヤン・イクチュンと共演した「あゝ、荒野 前篇」の演技では、第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得。2018年に「銀魂2(仮)」「生きてるだけで、愛。」の公開を控えている。
 

せっかく一緒にやるので、楽しい姿をお届けできれば(山田)

──お二人は4月15日にTwitterとInstagramで共同アカウントを立ち上げましたね。

山田孝之 立ち上げてすみません!

菅田将暉 ……今日、謝罪会見でしたっけ?

──(笑)。先日アカウントがドラマ「dele」のものであると発表されましたが、お二人のところに反響は届いてますか?

「dele」

「dele」

山田 どう?

菅田 アカウントを立ち上げてすぐのほうが反響あった気がしますね。周りの人から「あれ何!?」ってよく聞かれたので。「ふふふ」ってごまかしてましたけど。

山田 「dele」って解禁されてからは、僕も特に反響は感じてないです。

──え、そうなんですか?

菅田 たぶん本当はあるんですよ。山田さんはいつも変わったことやってるから慣れちゃってるだけ。

──ちなみにアカウントを立ち上げたのはどういった理由から?

山田 本当に深いことは考えてないんです。せっかく二人で一緒にやるので、楽しい姿をお届けできればって感じで。

山田さんには「GANTZ」の球体みたいな怖さがある(菅田)

──お二人はこれまでに映画「何者」「闇金ウシジマくん Part2」などで共演経験がありますね。

山田 はい。でもガッツリ共演するのは「dele」が初めて。

──今回は相棒役ということで一緒にいる時間が長いと思うんですが、お互いにどんな印象をお持ちですか?

「dele」

「dele」

山田 (菅田を見ながら)なんでも言っていいよ。こんなにNG多いと思わなかったとか。

菅田 そんなにないじゃないですか(笑)。僕もそうですけど、朝弱いですよね。

山田 弱いね。でも菅田くんは夜も弱くない? 長いシーンを撮ってると、どんどん顔が変わってく。まゆ毛が上がっていって、目が小さくなっていくんですよ。

菅田 ははははは!

山田 オンエアだと5分くらいにまとめられているから、その5分間で顔がすごい変わってるかも。これ大丈夫? つながる? みたいな。ベストな状態の菅田将暉は数時間しかない(笑)。

菅田 よくお気付きで。ゴールデンタイムが短いんですよ。

──なるほど(笑)。山田さんは、菅田さんの芝居をどう見ていますか?

山田 それはもう、すごく力があるのを感じますね。「帝一の國」とかを観ていて知ってはいましたけど。

菅田 ありがとうございます!

山田 仕上がったものを観るのと、現場で未完成のものを完成に持って行く過程を見るのとでは、印象が全然違うんですよ。菅田くんがどうやって芝居を作っているのか、どのようにモチベーションを爆発させているのかを知りたかった。そういう意味で今回ガッツリ共演できているのがうれしいです。

──菅田さんは今回の共演を通して、山田さんに対するイメージに変化はありました?

「dele」

「dele」

菅田 これまでの印象で言うと、本当に何者かわからないというか、黒い塊って言うか。「GANTZ」の球体みたいに、なんなのかわからない怖さがある(笑)。でもそれが一視聴者としても楽しみな部分だったんです。「次は何をしてくれるんだろう?」みたいな。今回の現場では、そういった山田さんのたくらみを直接聞けるのが面白いですね。例えば「この前のバスト測定したイベントってなんなんですか?」って聞くと、教えてくれたり。

山田 それは役者としての刺激じゃなくね?

菅田 ははははは! でも先輩がたくらんでる姿を見るのはワクワクしますし、一番の刺激ですよ。

──では撮影を通して距離が縮まっていると。

菅田 そうですね。現場では「山田さんも悩むんだな、噛むんだな」って人間らしい部分が見えることもありますし。それこそ朝の寝起きの状態を見ると安心するというか。それでも謎な部分は多いですけど(笑)。

圭司を1人の人間として見てもらえるように(山田)

──現時点で撮影はどれくらい進んでいるんでしょうか。

菅田 だいたい半分くらいかな? 毎日楽しいですし、できあがりが楽しみでニヤニヤしちゃう感じがあります。

──エピソードによって脚本家が異なっていますよね。

菅田 そう、珍しいですよね。現場には毎回自分なりの答えを持って行きますけど、撮影によって脚本家の方が違うので委ねることも多々あります。でも祐太郎はわりとわかりやすいキャラクターなんじゃないかな。コミュニケーション能力が高くて、懐に入るのがうまいというのは共通認識だと思います。何がそれを醸し出しているのか、というのは常に考えなければいけないと感じますけど。

「dele」

「dele」

──山田さんは、脚本家が違うことによる難しさは感じていますか?

山田 それぞれの方が求める表現方法が違うのと、1話ごとに撮っているわけではなくて複数の話の撮影を同時進行で行っているので、やっぱり難しいですよ。その中で圭司を1人の人間として見てもらえるように、感情を整えていく必要があるというか。でもなかなかない作り方だからこそ楽しいし、やりがいは感じてます。まあキャラクターの行動パターンって視聴者はそこまで細かくは意識していない気もするので、がっちがちに固めなくてもいいのかなとは思いつつ。

──演技の際、具体的に意識していることはありますか?

山田 相手の目を見るのか見ないのか、体を動かすのか動かさないのか。1つセリフを言うだけであっても、圭司としてその言い方が合っているのかを考えながら取り組んでます。あとは「圭司の別の一面を見てみたい」と思って作られたセリフを言うとき、人物としての軸ができあがってないとただブレてるだけに思われてしまう。はみ出し方の度合いは気を付けなければいけない部分ですね。

──ドラマの情報解禁時に出されたコメントでは、圭司について“他人から見たらムカつく人”と表現していました。

山田 うん、あまり愛されないキャラクターだと思います(笑)。

菅田 そうですかね? 僕から見ると圭司は愛されキャラなんじゃないかと。本当に相対したらムカつくかもしれないけど、視聴者目線だったら愛される気がします。軽薄じゃなくてちゃんと情がある人なので。

山田 ポイントポイントで見たらそうかもしれないね。仮に圭司が愛されなかったとしても、祐太郎は確実に愛されるキャラなので、そこでバランスが取れて観続けられる作品になってると思います。

携帯電話に入っている情報がその人自身だったりする時代(菅田)

──今作では死者が残した“デジタル遺品”にスポットを当てており、そこに収められたデータの消去を要求する依頼人たちが登場します。これは今の時代を象徴しているような設定だと感じます。

菅田 携帯電話に入っている情報がその人自身だったりする時代ですもんね。データを消したいっていう考えを持っている人は現実世界にも多いと思います。それに、知識がない人とある人で差が出てくる気がしていて。

──どういう意味でしょう?

菅田 クラウドサービスを使いこなしてる人とそうでない人で分かれているというか。自分ではデータを消したと思っていても、実はどこかに残っていたみたいな。すごく頭のいい人がハッカーになったりしたら、例え法律で禁止したとしても情報の窃取を防ぐことは難しいでしょうし。

山田 俺は別に見られてもいいかなって思うけどね。

菅田 え、本当ですか?

山田 こういう表に立つ仕事をしている時点で、すでにそれぞれの人のイメージで見られてると思うので。例えばスマホの中に僕と誰かのやり取りが残されていたとして、本当に僕らがどういう間柄だったのかそれを見てもわからないですよね。であるならば、もうそれは気にしても仕方ないというか。

「dele」

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──LINE上のやり取りでは仲良さげに見えるけど実際は仲が悪かった、みたいなこともありそうですね。

山田 はっきり言うと、自分が死んだあとのことなんて知らないっていうのもあります。死んだ人の不確かな記録でごちゃごちゃするような人たちは、そうさせとけばいいじゃないですか。それよりも自分のことをなんとかしようよ、っていう(笑)。ただ自分が死んだあとの情報という点において、「あなたはどう考えますか?」という問いをこのタイミングで皆さんに提示するのはすごく意味があると感じるし、面白いことだとも思ってます。


テレビ朝日 金曜ナイトドラマ「dele(ディーリー)」
dele(ディーリー)
2018年7月27日スタート 毎週金曜よる11:15~0:15放送
(※一部地域を除く)

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